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2006年11月23日 (木)

継体天皇についての伝承地(2) 越前市続編

継体天皇についての伝承地(1)でご紹介した福井県越前市東部の「味真野」地域の他にも、この地区に隣接した「粟田部(あわたべ)」地域にも継体天皇に関する伝承が伝わっています。
「粟田部」地域は合併前の旧今立町の中心地域にあたり、隣接した岡本地区(大滝・不老・岩本・新在家・定友)は「越前和紙」で知られている和紙の里です。
この「粟田部」と言う地名は継体天皇の名前「ヲオド」と関係があり「ヲオドの民」と言う意味の「ヲオド部」から「アワタベ」になったと伝えられているそうです。

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この地区の「三里山」の麓にある郷社「岡太神社」は明治以降周辺の神社を集めて、継体天皇の皇子時代の離宮跡と言われる場所に建てられ、継体天皇を始め安閑・宣化両天皇及び彦主人王などを祀っています。この神社では継体天皇が樟葉宮に入った2月11日(旧暦1月12日)に飾り付けた山車を引き回す「蓬莱祀(おらいし)」と言う祭礼が行われます。また、継体天皇が大和の磐余玉穂宮に入ったと言われる10月13日(旧暦9月13日)には「迹王の餅(どおうのもち)」と言う祝い餅を神社に奉納する例祭が行われます。

Awatabeouziike11 なお、この神社の隣接地には能「花筺(はながたみ)」の伝承に因んだ「花筺(かきょう)公園」や安閑・宣化両天皇の産湯に使われたと言われる清水が湧く「皇子ヶ池」が在ります。

そして粟田部地域に隣接した岡本地域は「越前奉書」として有名な越前和紙の産地ですが、この「越前和紙」の始まりについても、継体天皇に関わりのある伝承が伝わっています。

Ootakizinzya11 一般的には継体天皇が皇子の頃に大滝川が流れる岡本地域の民に女神と思えるような美しい女性が紙の製法を伝えたと言う「紙祖神 川上御前」(大滝神社内に祀られている岡太神社)の伝承ですが、その他にも継体天皇の妃「稚子媛(ちごひめ)」がこの地に留まり製紙を奨励したことが始まりと言う伝承も伝えられています。


関係所在地については、下記の地図を参照ください。
1 郷社岡太神社   2 花筺公園・皇子ヶ池
3 大滝神社      4 卯立の工芸館(和紙)
5 パピルス館(和紙) 6 和紙の里会館

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