継体天皇と万葉ロマン 味真野(2)
福井県越前市は越前国の国府が置かれた街で、一時期「紫式部」も滞在したところです。
また、市内から南東部へ約5キロ行った山里には古代の歌集「万葉集」の中にも歌われている「味真野」と呼ばれる地域があります。
万葉集には
「味真野に 宿れる君が帰りこむ 時の迎えを 何時(いつ)とか待たむ」
と歌われていて、この歌は都から「味真野」へ流刑にされた中臣宅守(なかとみのやかもり)と 都で宅守を思う狭野弟上娘子(さののおとがみのおとめ)が交わした歌「相聞歌」の一つです。
さて、この「味真野」には千五百年前に即位した「継体天皇」が宮を設けて暮らしたとの伝承が残る地域でもあります。
今回はこの「味真野」をウォーキングするコースをご紹介しましょう。
越前市にはJR北陸本線「武生駅」で下車し、バスで「池田」「五分市」方面行きに乗ります。ただ、本数が少ないので注意が必要です。
また、車の場合は北陸道「武生インター」で下りて南東へ約4キロです。 さて、出発地はいろいろ考えられますが、今回は謡曲「花筺」の記念碑がある「越前の里 味真野苑」から出発することにします。
ここには「歴史資料館」や広い庭園があります。
また、隣接して「継体天皇」の宮跡とも言われる「味真野神社」があります。
また、越前市の特産品「越前打刃物」の工房「ナイフビレッジ」や各種の菊が咲く「万葉菊花園」があります。 では、ここから約4キロ離れた谷間の文室地区奥にある継体天皇の学問所が在ったと言われる「五皇神社」へ向かいます。
しかし、時間がない場合は校庭中央に大きな桜の木がある「味真野小学校」を通り平家一門の菩提寺で美しい「庭園」がある「城福寺」へ向かいます。(約1.2キロ)) 「城福寺」から真宗出雲路派本山「毫攝寺(ごうしょうじ)」に寄ります。(約800m)
「毫攝寺」から継体天皇の第一皇子「勾大兄皇子(まがりのおおえのおうじ)」の誕生地と言われる真柄地区の「勾の里」記念碑に向かいます。(約700m)
続いて、継体天皇の第二皇子「檜隈皇子」の誕生地と言われる「檜隈(ひくま)の里」にある「徳間」地区の公民館に建つ記念碑を見学します。(約400m)
「檜隈の里」から戦国時代の城跡「小丸城」へ向かいます。(約700m)
ここから看板案内に従い、細い林の小道に入ると「野々宮廃寺跡」に至り、小道をさらに進み「弘願寺」の横を抜けて「城福寺」に戻ります。(約500m)
「城福寺」から出発地の「味真野苑」へ戻ります。(約1.2キロ)
なお、回る順番はいろいろ考えられますので下記の地図をご参照ください。
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